「あと1週間でIR動画/株主総会動画が必要」「2週間しかない」「来週には決算発表なのに」——IR・広報の現場では、ギリギリのタイミングで動画制作の依頼が降りてくることが珍しくありません。
結論からお伝えすると、納期に応じて手法を選ぶことで、IR・株主総会動画は短い期間でも形にできる現実解があります。意外に思われるかもしれませんが、メイン尺(2分以上)のIR動画では、AI動画・ハイブリッド・モーショングラフィックの3手法は費用面でほぼ同じレンジに収まります。つまり、費用ではなく「いつまでに必要か」と「どんなシーンを表現したいか」で手法が決まります。
1週間ならAI動画でビジョンや事業概要を、2週間あればAI+テキストのハイブリッドで業績ハイライトの演出を、3週間でモーショングラフィックの事業紹介、1ヶ月あれば実写の社長メッセージまで、それぞれの納期に合った選択肢があります。
この記事では、IR・株主総会向け動画を「納期で手法が決まる」視点から整理し、それぞれが向く用途と過去実績、費用感をまとめてご紹介します。
結論|IR・株主総会動画は「納期」で手法が決まる
IR動画・株主総会動画を企画するとき、最初に意識したいのは「納期がどれくらい確保できるか」です。納期の長さによって選べる制作手法が変わり、結果として動画の表現方法も決まってきます。
整理すると、目安は以下のようになります。
| 納期 | 手法 | 適する用途 | 費用感 |
|---|---|---|---|
| 1週間 | AI動画 | 事業ビジョン/事業概要のバック/周年オープニング | 30秒〜:14.8万円〜/2分〜:50万円〜/3分〜:70万円〜 |
| 2週間 | AI+テキストのハイブリッド | 業績ハイライト演出/事業環境の変化/ストーリー仕立てのビジョン動画 | 30秒〜:20万円〜/2分〜:50万円〜/3分〜:70万円〜 |
| 3週間 | モーショングラフィック | 事業紹介/会社案内/決算ハイライト/中期経営計画ロードマップ | 2分〜:50万円〜/3分〜:70万円〜 |
| 1ヶ月 | 実写 | 社長メッセージ/事業承継/周年記念/社員インタビュー | 100万円〜(5分程度までは尺による費用変動が小さい) |
ここで重要なポイントがあります。メイン尺(2分以上)のIR動画では、AI動画・ハイブリッド・モーショングラフィックの3手法はほぼ同じ費用感に収まります。つまり、費用は手法選択の決定打になりません。
そのぶん、「いつまでに必要か」という納期と、「どんなシーンを表現したいか」という用途が、手法選択のメインの軸になります。納期が短ければAI動画、数字や図表を正確に見せたいならハイブリッドかモーショングラフィック、人の表情や声で信頼感を伝えたいなら実写——この順で選択肢が広がっていく構造です。
次の章からは、それぞれの納期で何ができるかを順番に解説していきます。
1週間ならAI動画|世界観や雰囲気を伝える映像に向く

1週間という限られた納期で動画を成立させる現実的な選択肢が、生成AIを使った動画制作です。AIで人物・背景・モーションを生成することで、撮影や手描きアニメーションに必要な時間を大きく圧縮できます。
ただし、AI動画はどんなシーンにも万能ではありません。得意なシーンと苦手なシーンを見極めて、用途を絞り込むことがポイントです。また、納期と尺のバランスにも現実的な制約があり、2分を超える尺を1週間で仕上げるのはケースによっては厳しい場合があります。短納期で進める場合は、尺を30秒〜2分程度に絞ったほうが安全です。
AI動画が向くシーン
- 事業ビジョンや経営理念を視覚化するコンセプトムービー
- 事業概要を語るパートのバックビジュアル
- 周年記念式典のオープニング映像
- 展示会・セミナーで視線を集めるショート動画
これらに共通するのは、世界観や雰囲気を映像で見せるイメージ寄りのシーンであることです。視聴者に「こういう未来をつくる会社だ」「こういう想いで歩んできた組織だ」と感じてもらう用途で、AI生成の映像と相性が良いです。
AI動画が不向きなシーン
- 数字や図表を正確に伝える決算ハイライト
- 業務フローや組織図など、構造を見せる解説
- 商品スペックや手順の詳細説明
このようなシーンは、文字や数字に誤りが許されないため、AIで生成した映像をそのまま使うのは現実的ではありません。これらが必要な場合は、後述するハイブリッド方式やモーショングラフィックに切り替える判断が安全です。
スマービーの実績
AI動画として制作した代表事例の動画です。
そのほかの参考実績は以下です。AIで制作した事例と、従来手法で制作したものの現在ならAIで同等のものを短納期で代替できる事例の両方をご紹介します。
- コンテンツ・IP事業会社 コンセプトムービー — 事業ビジョンをAIアニメで可視化したコンセプトムービー(上記埋め込み)
- 家電製品協会 50周年記念 アタック映像 — 周年記念式典のオープニングで上映された短尺アタック映像。本作は従来手法のモーションアニメで制作していますが、現在は同等のオープニング映像をAIで短納期に作ることも可能です
- 映像ソリューション企業 展示会イベント動画 — 展示会のブースステージを彩った映像。本作も従来手法ですが、製品説明以外の利用シーン部分はAIで代替しやすいパートです
IRの文脈で言えば、株主総会で社長が事業ビジョンを語るパートのバックビジュアル、決算説明会のオープニングで視聴者の集中を高める映像、といった使い方が現実的です。
ギリ2週間なら「AI+テキスト」のハイブリッド|数字や正確な情報を載せたいシーンに
「AI動画の世界観は使いたいけど、決算の数字や正確な情報もしっかり載せたい」——そんな場合に有効なのが、AIで生成したシーンに、後からテキストや図表を重ねるハイブリッド方式です。
工程を簡単に説明すると、まずAIで背景や人物のシーンだけを生成し、そこにグラフ・数字・キャッチコピーといった正確性が必要な要素をモーショングラフィックで上から重ねていきます。AIに任せる部分と人がコントロールする部分を分けることで、雰囲気と正確性の両立が可能になります。
この方式が向くシーン
- 業績ハイライトを「世界観のあるカット」と組み合わせて見せる演出
- 株主向けに事業環境の変化を伝えるインフォグラフィック
- ストーリー仕立てで中期経営計画や事業ビジョンを描く動画
- ESG・サステナビリティ方針など、会社のスタンスを伝えるコンテンツ
ハイブリッド方式は、純粋なAI動画よりも工数がかかる分、納期は2週間程度を見ておくのが現実的です。一方で、AIだけでは扱いにくかった数字や正確な情報を「世界観のあるシーン」と組み合わせられるため、活用範囲が広がります。
スマービーの実績
ハイブリッド方式の代表事例の動画です。
- 不動産会社 物件プロモーション動画 — 2拠点生活を送るシニア夫婦のストーリー仕立てで、生活シーンの背景は生成AI、実在する物件は実写ベースのImage to Imageでテイスト変換。物語性と正確な描写を両立したハイブリッドの代表例です(上記埋め込み)
- 新経済連盟 情報漏えい啓蒙動画 — セミナーのオープニングおよびオウンドメディア用に制作。ナレーション不要で直感的に伝わる構成のモーションアニメです。本作は従来手法ですが、現在は同様のシーン部分をAIで生成し、テキストや図解を重ねるハイブリッド方式で、2週間程度の納期に短縮することが可能です
IRの文脈で言えば、決算説明会で「事業環境の変化」を伝えるパートや、株主総会で「中期経営計画の方針」を視覚的に伝えるパート、ESGレポート補完用のサステナビリティ動画などで活用できます。
3週間あればモーショングラフィックも|事業紹介・会社案内に向く
3週間の納期が確保できれば、モーショングラフィックという選択肢が現実的になります。モーショングラフィックは、イラスト・図表・グラフ・テキストをアニメーションで動かして見せる手法です。実写撮影は不要で、すべてグラフィックで構成されるため、複雑な事業内容や数字の動きを正確かつ分かりやすく伝えるのに向いています。
モーショングラフィックが向くシーン
- 複数事業を分かりやすく俯瞰する事業紹介
- 会社のサービスフローや組織構造を可視化する会社案内
- 業績推移や市場規模の変化を示す決算ハイライト
- 中期経営計画のロードマップ可視化
実写と違い、撮影日や役者のスケジュールに左右されません。イラストや図解の修正もデジタル上で完結するため、短い尺であれば3週間程度のスケジュールで仕上げることが可能です。
この手法のメリット
モーショングラフィックは、他の手法と比べて次のような特徴があります。
- 数字・図表・テキストを正確に動かせる(AI動画では扱いにくい領域)
- ブランドカラー・ロゴを忠実に反映できるため、社内のブランドガイドラインに沿った映像化がしやすい
- ナレーション・効果音と組み合わせることで、複雑な情報でも飽きずに見せられる
スマービーの実績
モーショングラフィックで制作した代表事例の動画です。
- FUJITSUファミリ会 活動内容紹介動画 — ユーザー会の活動を3分のモーションアニメで紹介。理念(人財育成・情報収集・異業種交流)を視覚的に整理し、視聴者が自分ごととして捉えられる構成(上記埋め込み)
- 株式会社スカイアーチネットワークス 会社案内動画 — 情報通信企業の会社案内・事業紹介動画。実写素材とモーションアニメを融合したVFX演出で、オンライン・オフライン両方での活用を想定した映像
IRの文脈で言えば、株主総会で事業ポートフォリオを俯瞰して見せるパート、決算説明会で複数事業の業績を整理して伝えるパート、中期経営計画の数字をビジュアル化するパートなどで活用しやすい手法です。
1ヶ月あれば実写も可能|社長メッセージ・事業承継の節目に

1ヶ月以上の納期が確保できれば、実写撮影を伴う動画も選択肢に入ります。実写は、社長や社員の表情・声・佇まいといった「人ならではの情報量」を映像に乗せられる手法です。AIやモーショングラフィックでは出せない信頼感や人間味を伝えたいシーンに向いています。
実写撮影に必要な期間の内訳
実写動画を成立させるには、以下のような工程が必要です。撮影日の調整だけでも数日〜1週間かかるため、最短でも1ヶ月程度の納期確保が現実的になります。
- 企画・台本確定:1週間程度
- 撮影日の調整・ロケハン:1週間程度
- 撮影当日(半日〜1日)
- 編集・修正・ナレーション収録:1〜2週間程度
実写が向くシーン
- 社長・経営陣の株主向けメッセージ
- 事業承継・社長交代といった節目の社内発信
- 創業◯◯周年といった記念映像
- 社員の声で会社の文化・人材育成方針を伝えるシーン
- 事業所・工場の現場感を映像で伝えるパート
スマービーの実績
実写ドキュメンタリーで制作した代表事例の動画です。
- 原田左官工業 社内イベント用イメージ動画 — 事業承継・社長交代の節目に、先代から受け継がれる企業理念と未来への展望を実写ドキュメンタリーで表現。全従業員の声を収録した記録映像(上記埋め込み)
- 岩渕薬品 100周年記念会社紹介動画 — 薬品卸会社の100周年を記念した実写ドキュメンタリー。社員の想いをストーリーとして組み立て、企業ではなく人に焦点を当てたブランディング映像
IRの文脈で言えば、株主総会の冒頭で社長が会社の方針を語るオープニング映像、事業承継時の株主向け説明資料、創業◯◯周年の節目に株主・従業員に共有する記念映像などで実写が活きます。納期の余裕がある場合は、最も信頼感のあるアウトプットを選べる手法です。
短納期でも品質を落とさない4つのチェックポイント
納期の短いプロジェクトでは、進行管理を一歩間違えると品質が大きく揺らぎます。AI活用の有無に関わらず、IR・株主総会動画の制作で押さえておきたいチェックポイントを4つに整理しました。
1. 開示情報の確定タイミングを最初に押さえる
決算発表前のIR動画では、開示情報のタイミングが制作スケジュールを左右します。動画内で扱う数字・コメント・図表が「いつ確定するのか」「いつまで変更可能か」を最初に握っておくことで、無用な作り直しを防げます。
2. 数字・固有名詞のダブルチェック体制を組む
IR動画は数字や固有名詞の正確性が重要です。制作会社側のチェックに頼り切らず、社内のIR担当・経理担当・法務担当で複数の目を通す体制を最初から組み込みましょう。短納期ほど、確認フローを後回しにしがちなので注意が必要です。
3. ナレーションは「混在より一本化」を前提に、やり方は相談する
AIナレーションと人のナレーションを混在させる構成は、コスト面でもシナリオの複雑さの面でも負担が大きくなります。基本的にはどちらか一方に揃える前提で組み立てるのが現実的です。
AIナレーションは圧倒的な短納期を実現できる手段ですが、一部のイントネーションには現状でも違和感が残るケースがあります。短納期でAI音声を採用する場合は、AI音声の扱いに詳しい制作会社に相談し、適切なエンジンや調整方法を選んでもらうのが安全です。
一方、台本が早めに固まる見込みがあるなら、人のナレーターでもパラレル進行(台本確定後すぐにナレーション収録を進め、編集と並行で映像を仕上げる)で短納期に対応できる場合があります。いずれにせよ、納期と仕上がりのバランスを見ながら、制作会社と進め方を相談することをおすすめします。
4. ブランドガイドラインを最初に共有する
短納期では「最後にブランドチェックでひっくり返る」のがとくに気をつけたいパターンです。ロゴの使い方、コーポレートカラー、フォント、タグラインの表記ルールなどを、キックオフ時にまとめて制作会社に共有しておくと、修正の手戻りを大幅に減らせます。
費用と納期のマトリクス
最後に、ここまで紹介した4つの手法を、納期・費用・適する用途で一覧にまとめます。動画制作のご相談時にそのままチェックリストとして使える内容にしています。
| 納期 | 手法 | 適する用途 | 費用感 |
|---|---|---|---|
| 1週間 | AI動画 | 事業ビジョン/事業概要のバック/周年オープニング | 30秒〜:14.8万円〜/2分〜:50万円〜/3分〜:70万円〜 |
| 2週間 | AI+テキストのハイブリッド | 業績ハイライト演出/事業環境の変化/ストーリー仕立てのビジョン動画 | 30秒〜:20万円〜/2分〜:50万円〜/3分〜:70万円〜 |
| 3週間 | モーショングラフィック | 事業紹介/会社案内/決算ハイライト/中期経営計画ロードマップ | 2分〜:50万円〜/3分〜:70万円〜 |
| 1ヶ月 | 実写 | 社長メッセージ/事業承継/周年記念/社員インタビュー | 100万円〜(5分程度までは尺による費用変動が小さい) |
尺が2分以上なら、費用ではなく「納期」で手法を選べる
このマトリクスを見ていただくと、2分以上の尺ではAI動画・ハイブリッド・モーショングラフィックの3手法はほぼ同じ費用感に収まります。つまり、メイン尺のIR動画では費用を選択軸にしにくく、「いつまでに必要か」という納期と、「どんなシーンを表現したいか」という用途のほうが手法選択の決め手になります。
一方、30秒〜1分の短尺で素早く出したい場合は、AI動画(14.8万円〜)やハイブリッド(20万円〜)が費用面でも軽くなります。展示会のブースで流すアテンション動画や、SNS用のショート版IR動画には、このレンジが活きます。
実写は他の3手法と異なり、撮影が伴うぶん最低でも1ヶ月の納期と100万円〜の費用が必要です。一方で、5分程度までは尺による費用変動が小さいため、社長メッセージや事業承継動画のように尺が長くなりがちな用途では、結果的にコストパフォーマンスが良い選択肢にもなります。
見積りの精度を上げるためにお伝えいただきたい情報
最終的な見積りは、シーン数・ナレーションの有無・ブランドガイドへの準拠度などによって変動します。ご相談時に以下をお伝えいただくと、精度の高い見積りをお出しできます。
- 動画の用途(株主総会/決算説明会/IR説明動画 など)
- 想定尺(30秒/2分/3分/5分 など)
- 必要納期
- ブランドガイドラインの有無
- ナレーションの方針(人/AI/字幕のみ)
よくある質問
Q.本当に1週間で間に合うのか?スケジュールの内訳が知りたい
1〜2日目:キックオフ・企画構成の確定
3〜4日目:シーン素材の生成・台本確定
5〜6日目:編集・ナレーション収録・初稿提出
7日目:修正対応・納品
ただし、シーン数が多い場合や、ブランドガイドラインへの準拠度合いが高い場合は、5〜7日では収まらないこともあります。最初にお問い合わせいただいた時点で、現実的なスケジュールをご提示します。
Q.AI動画でも、上場企業のIR映像として使ってよい品質か?
Q.決算前の機密情報を扱うが、情報管理は大丈夫か?
Q.AIで生成した映像の著作権・商用利用は問題ないか?
Q.多言語対応(英語・中国語)はできるか?
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