インタラクティブ動画に注目!動画マーケティングの次の一手!

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現在、企業におけるマーケティング施策の中で、動画コンテンツの活用がますます重要になってきています。しかしながら、オンラインメディアに適した効果的な動画マーケティング手法は各社手探りの状態が続いています。そのような中、高いエンゲージメントが期待できる手法として期待されているのが、「インタラクティブ動画」です。

今回は、今後活用事例が増えてくると予想されるこのインタラクティブ動画について、海外の活用事例を交えて紹介していきます。

CTR20%!?驚異のエンゲージメント率をたたき出すインタラクティブ動画とは

そもそもインタラクティブ動画とはどのようなものなのでしょうか。

インタラクティブ動画とは、動画上のインタラクション要素に対してクリックなどのアクションを行うことで、ストーリーが分岐したり、動画内で登場する服を直接購入できるなど、視聴者が能動的に欲しい情報を選択しアクセスできる、双方向性をもったの動画のことをいいます。

視聴者は、動画内で主体的な行動を促されることで、動画コンテンツの「参加者」となり、より深い体験を得ることができます。そのため、受動的な通常の動画と比べ、視聴時間の増加だけでなく、完全視聴率・CTR(クリック率)、エンゲージメント率などで高い効果を発揮します。

インタラクティブ動画プラットフォームを提供するHapYakによると、完全視聴率が86%、CTR(クリック率) が20%、エンゲージメント率が78%改善するといったケースが報告されています。


インタラクティブ動画で使用される主なアクション

インタラクティブ動画では、主に下記のようなアクションを動画に持たせることができます。

・選択肢の表示
動画内に選択肢を表示させることで、動画のストーリーを分岐させることができます。これにより、ストーリー性やゲーム性のある動画などにおいて、視聴者がより高い没入感を得ることができます。

・ショップサイトや外部リンクへの誘導
動画内に出てくるモデルの服にボタンを配置することで、視聴者が気になる商品の詳細を表示したり、購入ページに誘導することができます。

・地図やグラフなど補足情報の表示
動画に関連した地図やグラフを表示することで、補足情報を提供できます。地図やグラフは操作できるので、教育を目的とした動画に利用すれば、レベルの異なる視聴者に対しても同じ動画で対応できます。

・数値の計測・分析
インタラクティブ動画プラットフォームのサービスの中には、制作したインタラクティブ動画の視聴時間や離脱率だけでなく、今まで難しかった動画内のインタラクション要素へのアクションの数値を計測、分析することができます。


インタラクティブ動画の例

それではインタラクティブ動画をいくつか紹介します。

絵文字の選択でMVが変化「Run Away With Me」

人気シンガーソングライターのカーリー・レイ・ジェプセンの楽曲「Run Away With Me」のインタラクティブMV。MV上に表示される絵文字の選択に沿ったカットがMVに挿入されます。

ビールの量を選べるミュージックビデオ!? Moones「Better Energy – Drunk In Session」


イギリスのロックバンド「Moones」のミュージックビデオです。Moonesが飲んだビールの量やカメラアングルを自分で選んでみることができます。

新しいタイプのファッション動画「The Shoot: The Essentials」

ロンドンを中心に展開しているセレクトショップの通販サイトMATCHESFASHION.COMによるインタラクティブ動画。動画に登場するアイテムで気になるものにクリックすれば、マイリストに情報が追加されていき、詳細の確認や購入することができます。

気になる商品のミニサイトを表示「Pedro Shoes」

フットウェアブランドのPedroによるインタラクティブ動画。商品と共に表示される「SHOP NOW」ボタンをクリックすると、動画上に商品の詳細が確認できるミニサイトが表示されます。

選択肢で適性をチェック!Deloitte社のリクルート動画

deloitte
ニュージーランドの企業Deloitteによるインタラクティブ動画。トラブルや依頼への対処・解決方法の選択が、Deloitteの文化や求める人物像に適しているかがわかるリクルート動画となっています。

MVのストーリーが分岐!Coldplay「Ghost Stories」

大人気英ロックバンドのColdplayによる、インタラクティブミュージックビデオ。インタラクティブ動画制作プラットフォームのInterludeを使用して制作されています。選択肢の選び方で、自分だけのMVが再生されます。

全米で人気のヘアブランドRedkenのヘアアレンジ動画「Learn How To Get An Updated Ponytail」


全米で人気のヘアブランド「Redken」のヘアアレンジ動画です。アノテ―ション機能を使い工程をスキップしたり、戻ったりすることができるので、視聴者が動画を見ながら実践しやすいコンテンツになっています。

旅の行き先を決めるのはあなた!「Travel Europe – Discover Europe with British Airways」


イギリスの旅行会社「BRITISH AIRWAYS」が制作した動画です。飛行機の搭乗券を発券するときに行き先を選択することで、次の動画に遷移します。YouTubeのアノテーション機能が効果的に使われている動画です。

旅の続きを選択し、音を重ねて完成する動画「Sounds of GREAT Britain」


イギリスで過ごしたい一日を、画面に出てくる二つの選択肢から好きなものを選んで動画を進めていきます。選んだ動画と音が重なっていき、自分だけのオリジナルトラックにアレンジすることができます。

ゾンビを倒してピザを届ける!?「DELIVER ME TO HELL」


ニュージーランドのピザチェーン「Hell Pizza」がプロモーションのために制作したインタラクティブ動画です。数ある選択肢の中からゾンビに襲われずに美女にピザを届けるというストーリーが展開される、ゲーム性のある動画です。


まとめ

先日Bernstein ResearchのアナリストCarlos Kirjner氏が発表した統計によると、YouTubeの全視聴回数の93%が1%の動画に集中していることが判明しました。動画コンテンツの量は爆発的に増えていますが、視聴数を稼ぐのはそのうちの1%と非常に偏りがあるのです。だからこそ、視聴者が参加者になり、高いエンゲージメントが期待できるインタラクティブ動画が、今後ますます動画マーケティングの分野で重要性を増してくるでしょう。

既に海外では、PCでもモバイルでも視聴可能なビデオプレイヤーを提供するプラットフォームや、動画のインタラクティブ要素に対する分析機能を備えたプラットフォームなど多数のインタラクティブ動画プラットフォームサービスが展開されています。国内でも昨年に電通がEichiというサービスを発表しています。

視聴される「1%の動画」になるために、他社に先駆けてインタラクティブ動画にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

次回はそんな方々の為にインタラクティブ動画サービスを提供しているプラットフォームをご紹介いたします。
国内海外インタラクティブ動画プラットフォームまとめ9選

参考記事
インタラクティブ動画のROIを計算する
Interactive Video, Why Make the Shift from Linear to Interactive Video?
YouTube’s 2 Billion Videos, 197M Hours Make it an ‘Immense’ Force, Says Bernstein


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