TrueViewで効果を最大化!クリエイティブ設計の5つのポイント

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YouTubeの動画広告であるTrueView。以前の記事で、TrueViewの最適化のポイントについて触れましたが、TrueViewの効果を最大限に発揮するためには、広告設定の最適化はもちろんのこと、動画自体のクリエイティブ設計も非常に重要なポイントなります。

そこで今回は、TrueViewで効果を最大化するにあたり、クリテイティブ側ではどのような工夫ができるのかを、事例とともにご紹介してまいります。

ポイント1:動画の冒頭で”ツカミ”を入れる

視聴率が高い広告は、「ユーザーがスキップしない≒ユーザーから支持されている」と認識されるため、品質スコアが高く、入札に強い傾向にあります。

TrueViewで視聴率を高めるにあたっては、多くの離脱が発生する動画の冒頭において、視聴者を掴んで離さない”ツカミ”を入れることが重要です。

では、スキップされずらい”ツカミ”とはどのようなものでしょうか。ここでは、ユーザー心理を巧みに利用した6つの方法をご紹介いたします。

1. 思わずツッコミたくなる要素を入れる


誰もがストーリーを知っている昔話に、思わずツッコミたくなるような要素を加えつつ、シーンをテンポよく展開させることで、視聴を継続しやすく、記憶にも定着しやすい構成になっています。

こちらの動画を配信している法律事務所ホームワンさんは、「桃太郎」の他に「裸の王様」「ジャックと豆の木」、「かぐや姫」、「金太郎」などを題材としたパロディ動画を多数配信されています(刑事弁護の法律事務所ホームワン 昔話シリーズ 総集編)。

色々な広告を用意することで視聴者に飽きさせない工夫をしているという点や、短尺で視聴率を高めてリマーケティングリストを効率良く拡大させている(であろう)点など、色々な点で非常に参考になる事例です。

2. とにかく冒頭のインパクトで勝負する


こちらは、英国の人材派遣サイトReedの動画広告です。

強烈なパンチラインを冒頭に持ってくることで、視聴者が思わず手を止めて見てしまうような構成となっています。

騙された感はあるかもしれませんが、YouTube上でペット動画を見ているユーザーに対して、忍び足で近寄り、いきなりガブっとするような仕掛けはお見事です。

3. 先が気になってしまうような前フリを入れる


F1コースに佇む一人の男性、何やら緊張した面持ち。そこに、1台のF1マシンが男性の背後から高速で迫ってくる。すると、男がバク宙の構えをみせて…という興奮度マックスとのところで、場面が切り替わります。

「この先はどうなるの!?」「この男は何者?」「この動画は何!?」と色々な謎を残したまま、本編動画へ遷移することで、視聴者はスキップせずに視聴を進めてしまいます。

また、場面の切り替わり時には「Warning」表示を入れることで、カリギュラ効果(禁止されればされるほどやってみたくなる心理現象)を上手く引き出しています。

4. 視聴者へお願いする


こちらは、人気コメディ俳優セス・ローガンの初監督作品であるコメディ映画「This Is The End」の広告です。

冒頭で登場人物が「Don’t Skip!」を連呼して、視聴者へ直接お願いすることで、「そこまで言うならちょっと見てやるか…」という気持ちにさせます。

更に、冒頭で登場した人物が、人の頭の上に置いたリンゴをボウガンでまさに射抜こうとしたところで、映画の予告編が始まるところは「3.先が気になってしまうような前フリを入れる」のテクニックも上手く活用している事例といえます。

5. スキップボタンを活用する


こちらはヒュンダイのエラントラという車種の動画広告です。

運転する主人公が、後ろを気にしてTrueViewのスキップボタンを手で払っています。すると目の前に親子が通り、自動ブレーキ機能が作動。安全性をアピールするというシナリオです。

クリックしようとするスキップボタンをコンテンツの一部として扱うことで、視聴者は思わず手を止めて見てしまいます。奇をてらった少々飛び道具的な手法になりますが、TrueViewのフォーマットをうまく活用した事例です。

他の広告と同様、動画広告上ではブランドを全面に押し出さず最低限にとどめているところも、視聴者へ好まれる要因なのではないでしょうか。

6. 子供の顔や笑顔、ペットなどをフックに使う

いわゆる「鉄板コンテンツ」というものは、TrueViewにおいても有効です。

Googleが、2015年に 16 か国 11 業種の 6,299 件のインプレッション数が1万回を超えるTrueView広告を対象に実施した調査によると、子供の顔や笑顔などが、TrueViewにおいてブランド指標の向上に成果を上げているという結果も出ています。


こちらは、イタリアの報道団体Fanpage.itが「女性に対する暴力」をテーマに制作した動画です。冒頭で少年たちが次々にアップで映され、7秒付近で一人の男の子が口を開く、非常に引き込まれる作りになっています。

一般的に穏やかなリラックス系の曲調は、視聴維持やブランド効果にマイナスの影響を与えると言われていますが、この動画では雰囲気にマッチしており、視聴者を温かい気持ちにさせてくれます。


ポイント2:認知を高める工夫をする

せっかくお金を払って出稿した広告ですから、誰の広告だったのかも分からないような広告では意味がありません。

覚えてもらいたい指名検索ワードや、認知を高めたいブランドなどがある場合、動画上にそれらを露出し、視聴者の記憶に残す工夫が求められます。

例えば、動画上にブランドロゴを動画上に露出したり、検索窓をや検索してもらいたいキーワードを表示したりすることで、商品やブランドが記憶に定着しやすくなります。

これにより、購買意欲が高まった視聴者が後日WEBへ流入してくれる可能性を高めることができます。


こちらは、米国のECサイトWayfairの動画です。動画左下にさりげなくロゴを表示し、どこで販売されているものなのかが、自然と記憶に残るような設計になっています。

なお、先のGoogleが2015年に行った調査によると、最初の5秒間にブランドロゴを入れると、ブランドの想起率は高まる一方、総再生時間は短くなるという結果が出ています。

また、同調査では、ロゴ入りの商品を映すにとどめた広告は、平均よりも受け入れられやすい結果が出ていることから、ブランドビデオにおいては、より慎重にブランド露出の程度を検討する必要があります。


ポイント3:ターゲットが好むネタやデザインを取り入れる

クリエイティブに、ターゲット層にマッチするネタを取り入れることで、広告自体に好意的な印象を持たれやすくなります。

例えば、商品のターゲット層とInstagramのユーザー層が類似している場合、タグラインの冒頭にハッシュタグ「#」を模したデザインを取り入れるなどの方法が考えられるでしょう。


こちらは、米の通信事業者クリケット・ワイヤレスが母の日に向けて配信した動画広告です。

ターゲットとしている世代が好む「セルフィー」や、InstagramやSnapchatなどの「SNS」を題材としてストーリーに組み込んでおり、視聴者が興味を持ちやすい内容になっています。

また、「2. とにかく冒頭のインパクトで勝負する」で紹介したような、インパクトのある導入も特徴的です。冒頭はあえて音楽を入れずに叫び声を引き立たせ、その後モンスターが迫り来るかのような迫力のある音楽にしているところも、非常に惹きつけられます。

YouTube上で設定しているサムネイルも、ピンポイントで一番インパクトのあるシーンを持ってきています。このような細かい工夫も参考にしたいところです。


ポイント4:課金の仕組みを逆手にとる

TrueViewのインストリームフォーマットでは、30秒間未満の視聴(30秒未満の広告の場合は最後までの視聴)であれば、課金が発生しません。

この特徴を理解したうえで、無駄な課金を防ぎ、効率よく視聴者へアプローチするのもTrueViewのテクニックの一つです。

最初に興味のない視聴者をふるい落として無駄な課金を防ぐ

広告との関連性が低いユーザーへの露出は、ターゲット設定などで事前に除外するべきですが、ターゲティングに100%の精度を求めるのは難しいため、ある程度はクリエイティブ上で視聴者を導き、選別することも必要になってきます。

例えば、40代向けの基礎化粧品であれば、冒頭で「ほうれい線でお悩みの方必見!」や「40代が支持する基礎化粧品ランキングNo.1」など、売り込みたい特定の層へ向けた具体的なメッセージを挿入することで、購入が望めない視聴者による無駄な課金を防ぐことができます。

また、具体的なメッセージによるカクテルパーティー効果*により、売り込みたい特定の視聴者層を、「私に必要のある情報なのかな…」という気持ちにさせ、視聴を促すことができます。

*沢山の情報の中から、自分が興味のある話を自然と聞き取ることができる心理作用

このような場合においては、冒頭のメッセージを複数パターン用意してABテストを行い、より効果の高いメッセージを導き出す施策も有効です。


こちらの動画広告では、あえて冒頭に「保険に興味のない方はスキップしてください」と入れることで、無駄な視聴をうまく防いでいます。

最初に沢山の情報をインプットしてしまう


こちらはイギリスのドラッグストアSuperdrugのTrueView広告です。

動画では、女性が3秒の間に早口で最初のセール情報を伝えます。その後も、ところどころに一息つける間をおきながら、セール情報を読み上げることで、通しでも視聴しやすい構成になっています。

広告スキップのタイミングや、中盤で他のセール情報についても匂わせることで、継続視聴を促している点も非常に参考になります。


ポイント5:動画尺と広告バリエーションを考える

ブランディングビデオにおいては長時間視聴されるものが数多くありますが、一般的には動画尺が短い広告ほど視聴率が高くなる傾向にあります。元々60秒で伝えていたことを30秒で伝えることができるのであれば、動画をコンパクトに設計し直すのも一つの手段です。

また、視聴者が広告に飽きてくると、時間経過に伴い次第に視聴率が低下していく場合があります。もし、異なる2-3パターンのクリテイティブが用意できるのであれば、それらをローテーションしながら配信することも視野に入れると良いでしょう。


おわりに

いかがでしたでしょうか。優れたクリエイティブは、見た目のクオリティはもちろん、目的を達成するための工夫が随所に散りばめられていることがよく分かります。

しかしながら、これらのテクニックを駆使したところで、効果が高く・視聴者に好まれる広告になるとは限りません。ここで紹介したテクニックは、いわば小手先のテクニックともいえます。

クリエイティブ設計において最も重要なのは、見たい動画の前に広告を出されている視聴者の立場にたって、「面白さ」「珍しさ」「話題性」「有用性」などを有した、より視聴者に受け入れられやすいコンテンツを考えるという姿勢です。

まず、視聴者によって価値のあるクリエイティブを考え、そのうえでこれらのテクニックやノウハウを融合させることで、より良い結果を導き出すことができるのではないでしょうか。

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TrueViewのクリエイティブアイデアのプレイリストを作成しておきましたので、他にももっと事例を見たいという方や、インスピレーションが欲しい方はご覧になってください。

プレイリスト:TrueView Creative Idea(随時更新)

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著者について

TAKAJUN

Smarveeディレクター。 動画TIPS・ハウツー情報を中心に投稿。 犬が好き。